2013 年 69 巻 2 号 p. 102-120
現在,日本国内の橋梁維持管理の現場では,目視や各種センサを使ったモニタリング(Structural Health Monitoring:SHM)によって定期的に変状検知が実施されている.特に常時監視についてはSHMの有効性を示す研究成果が報告されている.一方で,SHM導入・維持に関する各種コストや技術的課題が指摘されており,より簡便な手法の開発が必要となっている.
本研究では,SHMに関する各種問題を解決する手段の一つとして,国内の多くの橋梁がスパン10m~20m程度の短スパン橋梁であることを鑑み,それらを対象に,公共交通機関である路線バスを利用した新たなモニタリング手法の提案および検証と実証実験を行った.