抄録
国土交通省四国地方整備局が発注する一般土木工事の入札データ情報を分析し,2006年以降に事業者が入札価格・落札価格を引き下げるという競争的行動を取るようになったことを,各種側面から検証した.この状況変化をもたらせた要因は,脱談合宣言の影響であるという結論を,同じ時期に行われている幾つかの政策を表す指標(産業活力法,総合評価方式の拡充,低価格入札対策の強化,将来人材育成強化策)の比較検討を行うことで検証した.この入札価格・落札価格を引き下げる競争的行動は,等級が高い順に強く表れている.これは,脱談合宣言を行った大手の事業者が積極的に入札をしている可能性が高いと考えられる.ただし2006年以降も談合摘発事件が起こっており,談合を排除していくことが重要であることはいうまでもない.