土木学会論文集F4(建設マネジメント)
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特集号(論文)
本格的なメンテナンス時代における公共事業執行システムのあり方に関する一考察
森 芳徳
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2015 年 71 巻 4 号 p. I_1-I_10

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抄録

 高度成長期に集中的に整備された土木インフラが急速に高齢化し始めている.2012年12月,中央自動車道笹子トンネルにおいて天井板崩落事故が発生した.国土交通省では,2013年(平成25年)をメンテナンス元年と位置づけ,道路インフラの老朽化対策に着手した.そして,道路法施行規則の一部を改正する省令及びトンネル等の健全性の診断結果の分類に関する告示が2014年(平成26年)3月31日に公布され,同年7月1日より施行された.これにより,トンネル,橋梁とともに,道路土工構造物であるシェッド・大型カルバート等についても,近接目視により5年に1回の頻度を基本とし点検を実施することとなった.
 道路土工構造物は,その構造特性上,構造物本体と背面地盤等との組合せで構造物としての安定性を確保していることが多く,土圧や排水等の不確実性に対して安全余裕を考慮している.このことから,土工構造物の維持管理は,老朽化の視点だけでなく,防災の視点も併せながら実施していくことが重要である.
 本研究は,筆者が現在所属する機関における研究活動と過去に所属した道路行政機関における経験と知見に基づき,道路土工構造物を事例として取り上げ,本格的なメンテナンス時代における公共事業執行システムのあるべき方向性等について,自主的に研究・考察したものである.

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© 2015 公益社団法人 土木学会
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