抄録
東南アジアの中でも経済成長が著しいインドネシアでは,深刻なエネルギー不足解消に向けたFIT制度改定を受け,IPPによる小水力発電事業の開発に拍車がかかっている.一方,既に運用中の小水力発電所では,発電量が計画通り発生せず収入減,債務返済難さらには経営難に陥るケースが散見される.この要因は,杜撰な計画・設計や施工品質の問題もあるが,特にO&Mの経験とノウハウ不足により設備利用率が計画通り達成されていないことが大きい.本稿では,発展途上国の小水力発電所におけるO&Mの最適化を図り発電量を最大限に維持することを狙いとしたクラウド型O&M情報システムの基本概念を概説するとともに,現地のモデル発電所で開発したプロトタイプと適用事例を紹介し,将来的なアセットマネジメントへの活用可能性について考察した.