2019 年 75 巻 2 号 p. I_185-I_199
公共事業の生産性を向上しつつ品質を確保するためには発注者・設計者・施工者の技術力の結集が不可欠であり,特に発注者のマネジメント力が重要である.本研究では,発注者に必要なマネジメント力を明らかにして不足する場合の技術力補完方策を検討する観点から,全国の地方公共団体を対象にアンケート調査を実施し,得られた719件の回答について整理・分析を行った.その結果,職員の研修等による組織の内側からと民間委託等による組織の外側からの2つの取組みが組織の技術力向上策となる可能性を示唆した.そして,それらの取組みを適切に実施するためには,マネジメント力の評価や資格制度の構築,外部委託時の事業責任の所在を明確化することが重要と考えられていることが明らかになった.