2021 年 77 巻 1 号 p. 26-36
渦流探傷試験は効率性,経済性に優れた疲労き裂の非破壊検査法であると認識されている.しかしながら,形状が複雑に変化する回し溶接部などに適用した場合に,溶接部のノイズなどが原因で見逃しや空振りといった誤検知が生じやすい.新たに開発した渦流探傷C-Scope画像化装置は,探傷位置に探傷信号から得られたき裂のイメージを表示することでき裂分布を画像化するものである.本システムに回し溶接部のノイズの分布を利用したノイズ除去アルゴリズムを組み込むことで,回し溶接部に生じる小さなき裂の検知精度を向上させることができた.この渦流探傷C-Scope画像化装置により実大ガセット付き桁試験体の疲労試験中にき裂の探傷試験を行い,その結果から回し溶接部での疲労き裂の検知能力,寸法精度を調査した.