2022 年 78 巻 2 号 p. I_63-I_74
我が国では,建設市場の国際化等を背景に,公共工事の入札で,透明性,公正性,競争性の確保を求める声が強まり,現在,国土交通省直轄工事のほとんどで一般競争入札・総合評価落札方式を適用している.一方で,2014(平成26)年6月の「公共工事の品質確保の促進に関する法律」改正を契機に,技術提案・交渉方式,事業促進PPP,災害復旧における随意契約・指名競争入札,フレームワーク方式等,多様な入札契約方式の適用が進みつつある.本研究は,国内外の公共調達制度の変遷を踏まえ,競争性の追求や,受注者へのリスクの移転に対する反省から,近年,受発注者のパートナーシップを重視した入札契約方式が国内外で活用される背景を分析し,国土交通省直轄工事における入札契約方式の選択と改善の新たな考え方を提案するものである.