一般的なスランプのコンクリートが内部振動機の作用を受け鉄筋間を横方向に通過する場合を対象として,粗骨材とモルタルの分離に及ぼす配筋条件とスランプの影響について実験的に検討した.鉄筋間を通過したコンクリートの配合分析の結果,粗骨材最大寸法 20 mm の配合については 10~20 mm の粗骨材量の示方配合からの変化が最も大きく配合変化の指標となり得ること,またコンクリートが鉄筋間を通過してかぶり部を打ち上がる速度から配合変化を相対的に評価できることなどが明らかとなった.さらに,スランプと配合変化の間には相関は認められないが,フライアッシュなどの粉体を細骨材と置換し高性能AE減水剤を併用することで,配合変化を低減できる可能性があることが分かった.