土木学会論文集E
Online ISSN : 1880-6066
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和文報告
ASRにより損傷したRC部材の耐荷力に関する実験的研究
田附 伸一津吉 毅石橋 忠良松田 芳範今井 勉
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2007 年 63 巻 1 号 p. 166-177

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抄録
 アルカリシリカ反応(ASR)により損傷を生じた完成後約24年経過している鉄道ラーメン高架橋からRCスラブ部材を切出し,外観状況の観察および材料強度試験を行い,RCスラブ部材からRC梁試験体を成形して,静的せん断載荷試験およびせん断疲労載荷試験,またRCスラブ部材の押し抜きせん断疲労載荷試験を実施した.その結果,現状の損傷程度では部材耐荷力への影響は小さく,静的せん断耐力(Vc)は向上した.また,疲労耐荷力の荷重比率(Vmax/Vcu)にせん断耐力の実験値を用いることで,既往のせん断疲労耐力の設計式が適用できる可能性が示された.本稿は,これらの載荷試験結果について報告するものである.
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© 2007 社団法人 土木学会
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