土木学会論文集E
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和文報告
マスコンクリートの脱枠直後における放熱特性に関する研究
麻生 稔彦山本 将士中村 秀明松浦 信二
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2007 年 63 巻 1 号 p. 192-201

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抄録
 マスコンクリート構造物では,セメントの水和熱による温度ひび割れの発生が問題となっている.温度ひび割れは,安全性,耐久性および美観等を損なう恐れがあり,抑制することは重要な課題である.しかしながら,温度ひび割れの発生は種々の要因の影響を受けるため,正確な発生予測は困難である.本研究では温度ひび割れの発生要因のうち,脱枠直後の放熱に着目し,現場計測および温度解析,温度応力解析を行った.その結果,脱枠直後は気化熱によると考えられるコンクリート表面温度の低下があることが明らかとなった.この温度低下を考慮することにより,温度ひび割れの発生確率が大きくなることを示した.
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© 2007 社団法人 土木学会
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