抄録
せん断スパン比a/d,腐食対象鉄筋(軸引張鉄筋,スターラップ),鉄筋の腐食レベルなどをパラメータとしたRCはり試験体に関して,実験および解析で鉄筋が腐食したRCはりのせん断耐荷性状を調査した.その結果,スターラップの配筋比が0.39%,0.52%の場合,最大腐食減量率(平均腐食減量率の1.64倍程度)が35%程度以下では端部の定着不良あるいは極端な付着低下が発生しなければ,スターラップの腐食がせん断耐荷機構に及ぼす影響は少ないことを示した.一方,軸引張鉄筋の腐食に伴う付着低下は耐荷機構の変化をもたらし,せん断スパン比の影響が認められた.さらに,実験および解析結果に基づいて鉄筋腐食によるせん断耐力の算定式を提案し,既往の実験結果を概ね評価できることを示した.