抄録
著者らが提案した収縮の影響を考慮した高強度RCはりの斜めひび割れ発生強度算定式を,新たに18体の供試体を追加して再度定式化し,特に圧縮鉄筋の影響の視点から再検証した.その結果,引張鉄筋に及ぼす収縮の影響により斜めひび割れ発生強度は低下したが,収縮の影響を考慮するための等価引張鉄筋比の概念を取り入れた提案式による計算値は実験値とよく一致した.また,等価引張鉄筋比の概念により収縮量の大きさに拘わらず有効高さの-2/5乗で寸法効果を統一的に評価できた.一方,曲げせん断域で収縮により圧縮鉄筋に沿う斜めひび割れが生じる場合には,斜めひび割れ発生強度の低下が圧縮鉄筋のない場合に比べて顕著になり,その低下は,圧縮鉄筋のかぶり部分を有効高さから除くことにより評価できる可能性のあることを示した.