抄録
本論では、学校教育におけるモビリティ・マネジメントの授業の一事例として、「地域の公共交通(バス)の役割・大切さ」を学ぶ小中学校の授業を開発し、授業の実施を通して得られた効果と実施上の留意点及び課題について述べる。授業は富士市の小学6年生と中学1年生を対象に、体験学習や専門家などによる情報提供を通して公共交通の役割・大切さを学び、交通まちづくりの提案書を作成するものである。授業の実施により、公共交通の役割・大切さや公共交通施策への参加意識や協力意識が高まり、社会との関わりや公共に配慮する意識も活性化した。また教育現場と行政との連携のあり方について重要な示唆、留意点、問題・課題を得た。