2010 年 2 巻 p. 45-52
本研究では,神奈川県秦野市の小学校5年生を対象に実施した学校教育MMの効果継続性を,その児童が中学校2年生になった時点で計測し,学校教育MMを受けていないと回答したグループと比較することで検証することを試みた.具体的には,小5,中2のいずれもMM授業を受講していないと回答した生徒,中2でのみMM授業を受講したと回答した生徒,そして小5,中2の両方MM授業を受講したと回答した生徒を対象に,車抑制と公共交通利用促進に関する心理指標を比較したところ,中2での講義の有効性が示されるとともに,小学校5年時の学校教育MM受講が,より一層生徒の意識を活性化していることが示された.これより,学校教育MMの効果は,3年後にも継続していることが示されたと言える.