抄録
交通計画の事業説明会やパブリックインボルブメント,住民参加型の委員会など,交通計画にたずさわるエンジニアと住民との対話機会は多い.しかし交通計画者の育成機関である大学教育において対話能力の向上を目指したカリキュラムは十分ではない.筆者らは,土木エンジニアが非専門家に対し直接的,自律的,主体的に対話を行う能力を育む自律型対話プログラムを提案している.本研究は,この自律型対話プログラムを活用して,交通計画技術である交通需要分析と費用便益分析の内容を大学生が住民へプレゼンテーションを行うことを課題として,学生の自律的対話能力を向上させる授業を実践し,その効果を把握する.