2012 年 68 巻 1 号 p. 13-20
高負荷二点DO制御OD法は高度処理とコスト削減を目的に開発中のシステムである.本研究では,実施設への適用を目的に,縦軸水流発生装置を用いた散気式OD設備の流動特性および酸素供給性能が二点DO制御OD法の設計操作因子に及ぼす影響を明らかにする目的で清水実験を行った.
OD水路の流動特性を槽列数および循環倍率を用いて解析した結果,対象とする時間範囲により押し出し流れから完全混合に遷移することを明らかにした.また,トレーサー試験で得た槽列数(N=65~100)からDO収支モデルを構築し,OD水路でのKLaを精度よく推定する手法を提案し,完全混合を前提とする従来法との違いを示した.さらに,OD水路の流動特性が循環時間やDO勾配など二点DO制御法の設計操作因子に及ぼす影響を明らかにした.