土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
和文論文
低炭素都市の実現に向けた都市計画と省エネルギー計画の統合マネジメントモデルの開発
前田 秀人中久保 豊彦東海 明宏
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 68 巻 1 号 p. 21-38

詳細
抄録

 本研究では都市計画と連動して街区レベルでの省エネルギー計画を策定するための統合マネジメントモデルを開発し,大阪市に適用した.都市構造ケースとして,建物の集積度合いが異なる3ケースを設定した.省エネルギー計画として,個別電化ヒートポンプを導入する施策,マイクログリッドを導入する施策と,各街区でCO2削減効果が高い方を選択導入する施策を設定し,各都市構造ケース下での施策導入効果をCO2排出量で評価した.結果,2050年における各ケースのCO2排出削減率(現状比)は54.8~57.6%と推計され,都市構造ケース間で差が見られなかった.ケース間比較では,傾向延長下で選択導入するケースの削減効果が最も大きく,都市高密化による熱の融通利用効果よりも太陽光発電の導入効果が上回ることが示唆された.

著者関連情報
© 2012 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top