2013 年 69 巻 6 号 p. II_13-II_23
持続可能な社会を達成するためには,将来のCO2排出量及びマテリアルストック・フローをできる限り詳細に把握する必要がある.そこで,本研究では北陸三県の市町村を対象に,将来のCO2排出量及びマテリアルストック・フローの推計をシナリオ別で行った.この結果,活力を促進し環境技術を導入した「Bシナリオ/技術導入有り」が2050年時点での北陸三県におけるCO2排出量及びマテリアルストック・フローを最も少なく抑えられることが分かり,その量は,CO2排出量30.5Mt,マテリアル投入量7.5Mt,マテリアルストック426.2Mt,マテリアル廃棄量19.9Mtとなった.また,その要因として,出生率の低下や都市の集約化,住宅の長寿命化が深く影響していることが示された.