抄録
本研究は,新しく開発した建築用保水性コンクリート板を2層構造で葺く工法を用いて,小型のコンテナハウスを対象に,屋根面温度等の低減効果とエアコン消費電力量の実測と解析を行い,室内暑熱環境改善資材としての有効性を検証することを目的として実施した.2012年夏季の9~10月の実測結果から,屋根面温度の低減効果とエアコンの消費電力低減効果は保水板敷設区で顕著に現れ,対照とした無処理屋根区と比べて,夏季晴天日の日中(9~19時)においては,屋根面温度を2層構造の保水板で覆うことにより日中平均16.7℃ (1層:10.3℃),最大で28.1℃ (1層:18.7℃)低下させることが出来るという結果であった.室温については,日中平均1.9℃ (1層:1.2℃),最大で3.1℃ (1層:2.1℃)低下させるという結果になった.エアコンの消費電力量で比較すると,消費電力量を77.0%削減(1層:28.7%)するという結果になった.