抄録
最終処分場は,廃棄物の適正な処理・処分を行う際に,重要な役割を持っており,更に近年では,最終処分場のストックヤード機能も注目されている.最終処分場の跡地を有効に利用することにより,都市緑地の創生,有用資源のストックヤードとしての利用,災害廃棄物の一時保管など新しい価値も生み出すことが可能である.現代社会において,最終処分場は不可欠なものであるが,最終処分場の建設は困難な場合が多く,その結果,残余容量の少ない施設の数も増えてきている.今後,最終処分場を確保していくために,総合的に評価することによって,最終処分場の価値を示すことも重要な対策の一つであると考えられる.本研究では,稼働中の経緯も踏まえ,更に最終処分場の跡地利用を実施している事例について,総合的に価値属性を分析する.具体的には,各主体に与える価値の推計方法を構築し,対象地域の直接使用価値と環境と生態サービスの非使用価値を試算した.総価値向上のための改善対策を提案し,最終処分場の確保に関する多主体合意に役に立つことを目指す.