抄録
中長期的な計画をする上で, 各種環境面からの地域内人口分布の評価が求められている.本研究では,乗用車による環境負荷に着目し, 2つの地域内人口分布シナリオを乗用車CO2排出量の面から評価した.まず, 全国3次メッシュ人口および市町村別乗用車CO2排出量から, メッシュ特性別の年間一人当たり乗用車CO2排出量を推計する回帰式を構築した.次に, 2005年のデータから回帰式を作成し, 2030年および2050年の偏在化・均一化の各地域内人口分布シナリオについて, 年間一人当たり乗用車CO2排出量を評価した.その結果, 地域の人口が同一であっても, 地域内の人口分布によって, 環境負荷が異なることを定量的に評価できた.具体的には, 全国年間一人当たり乗用車CO2排出量は2005年比で, 2030年は偏在化で4%減, 均一化で1%増, 2050年はそれぞれ3%減, 6%増と推計された.