土木学会論文集G(環境)
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和文論文
世帯形態の変化を考慮した居住世帯のある住宅戸数の建て方別予測手法
中野 一慶
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2014 年 70 巻 4 号 p. 68-77

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抄録

 本稿は少子高齢化による世帯形態の変化を考慮して将来の住宅戸数・床面積を建て方別に予測する手法を提案する.本手法を用いて1990~2010年の建て方別世帯数を再現すると,一戸建てについては世帯形態の変化のみで説明できる部分が多く,長屋建てや共同住宅については世帯―建て方パターンの変化を考慮することで精度よく予測できることがわかった.同手法を用いて我が国の将来の住宅戸数・住宅延べ床面積を予測すると,2008年に2745万戸であった一戸建て住宅数は2015年に2841万戸とピークを迎えると試算された.さらに,都市部を中心に高齢者単独世帯が増加するのに伴って共同住宅の比率が高まることで,一戸当たりの床面積は減少することがわかった.

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© 2014 公益社団法人 土木学会
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