土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境システム研究論文集 第42巻
配水池における貯水量変動を考慮した送配水システムの電力使用量の最小化
荒井 康裕浅野 弘樹小泉 明稲員 とよの細谷 昌平山﨑 千秋松葉 香奈
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2014 年 70 巻 6 号 p. II_403-II_409

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抄録
 水道施設の省エネルギー化には,全体の6割から7割程度を占める送配水システムの電力使用量を削減することが重要となる.既往の研究成果として,混合整数線形計画(MILP:Mixed Integer Linear Programming)法に基づいたシステム全体の電力使用量を最小化するモデル(MILPモデル)がある.しかし,当時の定式化では配水池における貯水量の水量変動を各時間で一致させる制約条件が含まれていたため,本論文では制約条件に関するその問題点を改良した新モデルを提案した.新モデルを用いたシミュレーションにより,配水池の循環制約を満足した上で,旧来モデルに比べて電力使用量の削減が期待できる結果を得た.さらに,提案したモデルにより,震災時リスク低減の要求に応じながら,省エネルギー化も図ることのできる最適な送配水方法を見出すことが可能になった.
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© 2014 公益社団法人 土木学会
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