抄録
本研究は,新しく開発した建築用保水性コンクリート板を建物屋上に2年間に渡って敷設し,3種の敷設方法について,自然降雨条件下での純放射量,伝導熱量,顕熱量等の実測と解析を行い,敷設方法および水分量の違いによる差異について検証することを目的とした.伝導熱の遮蔽に関しては,2層中空型にすることで,建物への伝導熱量が平均で93.2%減り,顕著な効果を発揮した.この効果に乾湿はあまり影響を及ぼさなかった.表面温度低減に関しては1層でも十分に効果を発揮したが,乾湿の影響があり,効果を高めるためには定期的な散水が必要と考えられる.顕熱量に関しては,1層,2層共に,1日の積算顕熱量が60%以上低減された.乾湿いずれの場合でも効果があるが,低減効果は気象条件に強く影響を受けた.