抄録
飲食店等から発生する1t/日以下の食品残渣を対象に,メタン発酵による分散型エネルギー回収の課題抽出と改善提案を行った.従来のメタン発酵システムでは,食品残渣が少量であるため回収電力以上に自家消費電力を消費し,余剰電力が生じない.複数の槽を一体化し, 発酵槽に無動力撹拌機構を適用した新規のメタン発酵システムによって自家消費電力を低減し,余剰電力が回収可能であることを示した.油脂との混合発酵を適用することでバイオガス量増加による回収電力の増加によって,さらに効率性が改善されることを示した.改善案を適用した分散型メタン発酵システムでエネルギー回収を行った場合と集約型処理を行った場合との温室効果ガス排出量を比較し,分散型メタン発酵システムの低炭素効果を示した.