抄録
本研究は,セルロース系廃棄物からバイオエネルギーを生成することを目的として,トイレットペーパーを主炭素源として,グルコースを補助炭素源とした完全混合型反応槽を用いて水素発酵の長期連続実験を行った.超高温条件(65±1℃)で,栄養塩添加量を変化させて,バイオガス生成量と組成,基質の分解や代謝物としての揮発性脂肪酸(VFAs)の生成などに関して検討を行った.本研究により栄養塩量の増加はトイレットペーパーの水素発酵における加水分解・酸生成・水素生成の各反応に促進影響を与えることが明らかになった.特に,栄養塩を十分添加(細胞増殖率Yを30%とした)した条件では水素生成細菌の増殖が促進されたとともに最大水素収率は1.82molH2/mol Hexoseとなり,栄養塩不足条件での0.611H2/mol Hexoseの約3倍程度であった.