抄録
干潟の造成土壌資材として製鋼スラグ混合土の利用が注目されている.本研究では,底質土壌に製鋼スラグ混合土を使用した場合に,添加する製鋼スラグの粒径が海草コアマモの生育に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし,室内生育実験を行った.その結果,2mm以上の製鋼スラグを混合した系では,製鋼スラグを混合しない対照系と同程度に生長したが,2mm以下のスラグを混合した系ではコアマモの生長は制限された.また,2mm以下のスラグを混合した系では他の系よりも底質強度の上昇量・上昇速度ともに大きく,かつコアマモに利用可能なリンの欠乏の傾向がみられ,それらがコアマモの生長を阻害したと考えられた.したがって,製鋼スラグを土壌資材として使用する場合には,混合割合だけでなく,混合する製鋼スラグの粒径についても検討することが重要である.