抄録
各種の建設事業や自然環境調査において,猛禽類の生息状況が調査されている.猛禽類の調査は,目視観察や現地踏査といった膨大な調査努力量が必要な調査が行われる一方,発見漏れ等の課題もある.そこで本研究では,簡易に猛禽類の現地調査を行うための技術開発を目的として,オオタカAccipiter gentilisを対象に,音声認識を用いた生息判定技術の開発を試みた.まず,巣内ビデオの記録データからオオタカの鳴き声を抽出した.次に,鳴き声を計5パターン(警戒,餌乞,交尾,雛,幼鳥)に分類し,決定木分析によるオオタカの音声の自動判別モデルを構築した.その結果,構築したオオタカの音声判別モデルの正答率は,同一地区内では約87%であり,モデルを他地区に適用した場合も約65%と高い値を示した.