土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
地球環境研究論文集 第25巻
家庭部門における地域別エネルギー消費特性を考慮した二酸化炭素排出削減目標の達成可能性
金森 有子
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2017 年 73 巻 5 号 p. I_121-I_130

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抄録
 本論文では,家庭部門における二酸化炭素(CO2)排出削減目標の達成の可能性について検討した.地域別の気候,住まい方等の違いによるエネルギー消費特性を考慮し,最新のデータを用いて,5種類のシナリオ別に2050年までのエネルギー消費量及びCO2排出量を推計した.その結果,2030年のCO2の削減目標は,電気事業連合会の想定レベルである0.37 kgCO2/kWh まで電気のCO2排出係数が下がれば,十分に達成可能であることがわかった.2050年については,機器の効率改善,電化の進展,省エネ型ライフスタイルの進展等のCO2排出量の削減に必要なあらゆる手段に加え,電気の排出係数が0.104 kgCO2/kWh まで減少しないと,2013年比で80%削減することは困難であることがわかった.
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© 2017 公益社団法人 土木学会
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