抄録
フェノールヒドロキシラーゼ(PH)は6つの遺伝子から成るマルチコンポーネント型の酵素であるが,地下水汚染物質であるトリクロロエチレン(TCE)を好気的に分解することが知られている.本研究では,まず,異なった分解特性を有する2種類のPHの6つの構成遺伝子(phyZABCDE)の中で,1つの遺伝子を置換してハイブリッド体を作製し,TCE分解への影響を検討した.その結果,phyZとphyEの置換がTCE分解能の改善につながることが分かった.また,複数遺伝子の置換も実施し,TCE分解への影響をさらに詳しく調査した.作製したハイブリッドPHの中には,元来のPHのTCE分解能と比べて著しく高くなったものも出現し,ハイブリッド化がTCE分解能の向上に有効な手段であることが示された.