抄録
一般家庭に設置されている11基の合併処理浄化槽に,ばっ気風量の設定変更を行い,ばっ気風量の変更による処理水質への影響を検討するとともに,相関分析,主成分分析により測定項目の関連性を解析した.11基の対象浄化槽のうち7基の浄化槽でばっ気風量の変更のみで,有機性負荷の減少,透視度の上昇が確認された.相関分析,主成分分析により,BODやC-BODで表される有機性の負荷にはSS,VSS,有機態窒素に加えて,粒径0.5-1.0μmの粒子,ORP,硝化も関連していることが示された.また,ばっ気風量の変更に伴うDOの変化は汚泥の沈降性に正の影響を及ぼしていることが示唆された.