抄録
閉鎖性水域における水質浄化方法の一つとして「覆砂工法」があげられる.底泥からの溶出を抑え,底生生物,水生植物にとっても有用な工法である.底泥置換覆砂工法は,砂の持込を必要としない工法として開発された覆砂工法である.これは底泥下に埋もれた砂をジェット水流により揚砂し覆砂する工法である.本工法の開発にあたり室内実験および諏訪湖,宍道湖で現地試験工事を実施した.施工後の追跡環境調査の結果では,覆砂による水質環境の改善,底生生物の繁殖に効果があることが示された.また,本工法のコストに重要な影響を与える揚砂量について水理学的な見地から検討を行い揚砂フラックス量式を提案した.さらに,揚砂量予測手法の精度向上を目的に揚砂過程の再現を固液二相流型のMPS法で数値シミュレーションを行い,今後の可能性を確認した.