土木学会論文集F
Online ISSN : 1880-6074
ISSN-L : 1880-6074
和文論文
大規模地下発電所空洞の時間依存性変形挙動に関する研究
小山 俊博石橋 勝彦金子 岳夫南 将行小林 順二齋藤 敏明菊地 宏吉
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 63 巻 3 号 p. 309-322

詳細
抄録

 大規模地下発電所空洞の維持管理を合理的に実施するため,既設地下発電所空洞を対象に掘削中並びに掘削完了後の変形挙動をもとに,大規模空洞の時間依存性変形挙動の特徴を分析するとともに,時間依存性変形挙動の予測が可能な解析手法の検討を行った.本研究では,レオロジーモデルの一つである非線形粘弾性モデル(コンプライアンス可変型モデル)に関して,初期コンプライアンス,破壊接近度,時間依存性パラメータ等の設定方法について提案した.提案した手法の適用性を検討するため,地下発電所空洞に対する解析結果と,掘削時から掘削完了後約10年間にわたる実測挙動との比較検証を実施した.さらに,地下発電所空洞に対して掘削完了後30年までの岩盤変位の予測解析を行い,その長期安定性を評価した.

著者関連情報
© 2007 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top