抄録
社会基盤整備を巡る情勢は大きく変化し,地域住民の合意形成と連携が問われる時代となった.しかし,従来の土木技術者や有識者による景観デザイン決定手法には,一般利用者の意向が反映される機会に乏しく,マニュアル化された標準型設計に代わる新たな景観設計とそのデザイン決定方法については十分な議論が行われていない.本報告は,日本の玄関口である関西空港自動車道泉佐野料金所を対象に,SD法による心理評価手法を用いて,設計部局により決定された料金所のデザイン案と,一般利用者が評価したデザイン案を比較分析し,新たにデザインされた料金所の評価と設計プロセスの妥当性を検証し,景観設計の方法について論じたものである.