土木学会論文集F
Online ISSN : 1880-6074
ISSN-L : 1880-6074
和文報告
磁歪法を用いたトンネル用鋼製支保工応力の現場計測
芥川 真一太田 道宏安原 幸二松岡 敬
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2008 年 64 巻 3 号 p. 327-339

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抄録

 山岳工法トンネルの施工および供用中の各段階において,トンネル構造物のより正確で合理的な現状把握と安全性確認の技術体系を構築することが求められている.本論文は支保構造を形成する重要な構成要素である鋼製支保工に注目し,施工の各段階においてその力学的状態を磁歪法を用いて合理的に把握することを目的として実施した検討結果の第2報である.第1報では,トンネルに建込まれる前の段階における鋼製支保工の応力状態を把握し,荷重がゼロの状態でも無視できない程度の残留応力が存在することなどが分かった.本報では,実際のトンネルに建込まれた後の鋼製支保工の応力状態を計測し,磁歪法を用いた応力計測によって現場で簡易にトンネル構造物の安全性確認に益する情報を入手できることが分かった.

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© 2008 社団法人 土木学会
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