土木学会論文集G
Online ISSN : 1880-6082
ISSN-L : 1880-6082
和文論文
浄水処理過程におけるエストロゲン様作用物質の固相・水相間挙動
伊藤 禎彦早坂 剛幸宮本 太一越後 信哉岡山 治一
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 62 巻 2 号 p. 258-267

詳細
抄録

 浄水処理過程におけるエストロゲン様作用物質の固相・水相間挙動に関する基礎的検討を行うとともに,浄水場内でのエストロゲン様作用物質のフローを評価した.室内実験からは,対象物質の凝集処理前後における収着・脱着平衡と凝集処理における除去率,およびエストロゲン様作用物質の固相からの脱着速度を把握した.さらに,浄水処理過程におけるエストロゲン様作用物質の挙動を調査した結果,エストロゲン様作用物質は沈降汚泥やスカムなどの固相に高濃度で濃縮されていること,主として凝集処理による固相への移行,および塩素処理による分解によって低減していることを明らかにした.

著者関連情報
© 2006 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top