全国のダムより発生する流木量を把握するために199のダムに対してアンケート調査を実施し,以下の結果を得た.(1)流木発生量データは,直轄ダムおよび機構ダムが取得比率が高く,その取得期間も長期にわたる傾向であった(2)大半のダムにおいて,流木発生量の管理は見かけ上の体積の測定によっておこなっていた(3)流木発生量は,集中豪雨などの影響により非常にばらつきが大きく,また特定の集中豪雨などの出水によって年間発生量の大半が発生している傾向が示された(4)流木発生量と高い相関のある発生要因を見出すことができず,全国発生量を推定できなかったが,全国のダムからは大量の流木が毎年発生しており,有用な資源になりうることが示唆された.