2012 年 68 巻 2 号 p. 274-285
砂地盤の液状化後の残留変形量を評価するため,中空ねじりせん断試験で圧密‐非排水繰返しせん断‐排水の全過程においてK0状態を制御可能としたシステムを開発した.それをオンライン実験に適応させ,液状化後の残留変形量に与える初期K0状態や入力波,過圧密比(OCR)の影響について評価を行った.実験の結果,入力地震波やOCRの相違によって残留体積ひずみεvや残留せん断ひずみγrが変化することを示した.さらに,液状化後の残留体積ひずみと残留せん断ひずみの両方を考慮した残留変形指標を提案し,残留変形指標と累加せん断ひずみγacmに正の相関関係があることを示した.