2013 年 69 巻 1 号 p. 20-30
プレキャストアーチカルバートを盛土の縦断方向に複数連続的に設置させた構造は,アーチカルバートによる空洞空間を含んでいるため地盤に作用する荷重が一様ではなく,軟弱地盤上に設置されると不同沈下が発生する可能性がある.構造物の安定性や供用後の走行性等を考慮すると,軟弱地盤では沈下対策が必要となる.本研究では,軟弱地盤上に多ユニットアーチカルバートを設置した場合の盛土および地盤の挙動と地盤改良による沈下対策効果について,遠心模型実験と数値解析を通して検討を行った.多ユニットアーチカルバートの設置により,地盤内には一様でない応力状態生じ,不同沈下が発生する.また,一定の地盤改良を行うことで,軟弱地盤上に本構造を設置しても不同沈下を解消できることを確認した.