土木学会論文集C(地圏工学)
Online ISSN : 2185-6516
ISSN-L : 2185-6516
和文論文
有機質土と粘性土および砂質土が互層状に堆積した軟弱地盤における真空圧密工法の適用性
加藤 真司佐々木 徹山田 満秀澤野 幸輝齋藤 邦夫太田 秀樹
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 71 巻 4 号 p. 335-351

詳細
抄録

 米沢盆地の北東端に,有機質土と粘性土を主体とした100m以上の深さの軟弱地盤(白竜湖軟弱地盤)地帯がある.この軟弱地盤において高速道路を建設するに当たり,真空圧密工法による地盤改良を計画しているが,当該地盤の最上部は有機質土の中でも未分解の泥炭(高有機質土)が分布しているうえ改良対象深度内に砂層も存在しており,真空圧密工法の効果に対する懸念があった.このため,高速道路本体の設計に先立ち,試験盛土を構築して改良効果を確認するとともに,周辺への影響や盛土本体の挙動等を観測したうえで,真空圧密工法の適用性を判断するものとした.構築した試験盛土を観測した結果から,地表部付近の気密性を高めたうえで,補助工法で周辺地盤の変状を抑制すれば,真空圧密工法の当該地盤への適用性がより向上するものと判断した.

著者関連情報
© 2015 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top