抄録
異なる方法でカラム試験用カラムに充填した土壌試料の通水前後の間隙率分布をX線CTを用いて可視化し,間隙率分布によってどのような流体流動が生じうるかを考察した.水締め法で充填した土壌中の間隙率分布は均質であり,通水後の変化も顕著でなかったことから,このような均質な間隙率分布における流体流動は安定した一様なものであることが示唆された.一方,自由落下法で充填した土壌中の通水前の間隙率分布は,間隙率の大きな部分と小さい部分が層状に存在し,不均質であることが示された.不均質な間隙率分布では,流体流動はらせん状に生じ,さらに流量が時間とともに変化することが示唆された.その間隙率分布に起因して生じる流体流動‐輸送‐反応の連成現象を理解することが,必要不可欠なことであると考えられる.