土木学会論文集C(地圏工学)
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和文論文
薬液注入工法における非アルカリ系注入材の主剤が固化特性に及ぼす影響
佐々木 隆光末政 直晃島田 俊介
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2018 年 74 巻 1 号 p. 92-105

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抄録

 本研究は,地盤改良工法の一つである薬液注入工法において耐久性が期待されている酸性系シリカグラウトと活性複合シリカ,活性シリカコロイド系グラウトの物理・化学的特性を把握する目的で,注入材の主剤であるSiO2の種類やモル比,濃度の異なる配合にて注入材そのもののゲルタイムや体積変化,一軸圧縮強さの測定を行った.さらに,これらの注入材を用いた改良体を作製し,改良強度の経時変化を測定した.その結果,注入材そのものの体積変化は注入材の主剤の種類や濃度に依存するが,本試験に用いた注入材はいずれのタイプも体積収縮はあるものの一軸圧縮強さの経時的劣化がないことを確認した.また,改良体の一軸圧縮強さは,注入材の主剤のタイプや濃度によって異なる傾向を示した.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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