抄録
瑞浪超深地層研究所の坑道掘削では,湧水抑制対策としてプレグラウチングを実施した.深度500m水平坑道の掘削完了後,最大4MPaの高圧湧水下でプレグラウチング実施範囲に対してポストグラウチングを併用した.ポストグラウチングの注入範囲はプレグラウチング範囲の外側とし,グラウト材料に溶液型材料を使用し複合動的注入工法を適用した.その効果はグラウチング未実施の場合に対し湧水量を約100分の1まで低減できた.また,従来の理論式を用いた湧水量算定式に対して追加検討し,グラウチングによる透水性低下割合や注入範囲などを考慮した算定式を誘導した.誘導した算定式は,グラウチングの目標設定,湧水量予測及び湧水抑制効果の評価を簡便に行うことができ,計画策定や施工結果の検証に際して有用な手法であることを提示できた.