2019 年 75 巻 2 号 p. 167-183
本論では,1G場での斜面模型の振動実験結果を基に,斜面の安定から不安定に至る挙動の分析,安定限界を超えた後の挙動としてNewmark法の適用性について検討を実施した.対象とした実験には,すべり面が発生する弱層,表層,基盤層の3層構造を有し,高さが1から2m程度の小型,中型斜面模型を用いた.その結果,すべり面は,頂部に引張り亀裂が生じた後,離散的に生じたせん断亀裂が加振とともに進展し,連なることにより形成されることや,正弦波加振に対し,すべり安全率が1.0となる時の降伏加速度と崩壊時の作用加速度が同程度となることが分かった.さらに,Newmark法の適用条件のうち3つの条件が明確な実験について,その推定値が実験値と同程度以下となる傾向は既往の研究と調和し,設計上の留意点であることが分かった.