2020 年 76 巻 4 号 p. 374-393
薬液注入材による改良土の強度特性には,注入材のタイプやシリカ濃度,砂の密度や粒径が影響を及ぼすことは知られているが,それらの影響度合いは試験結果から経験的に定められている.しかしながら,改良土の固化強度は注入材単体のそれに比較して非常に大きく,この強度発現機構に関して定量的な評価がなされていないのが現状である.本論文では,新たな強度発現機構として,注入材のゲル化反応に伴う体積収縮が砂の骨格を拘束することにより,改良強度が発揮されるモデルを提案している.そして,骨格の拘束効果を弾性波試験により定量的に評価することを試みた他,注入材単体および改良土の一軸圧縮試験,割裂引張試験を実施し,提案モデルの妥当性について検証を行った.