土木学会論文集B1(水工学)
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和文論文
河川横断方向の主流シフトの一次元モデル化に関する研究
石川 忠晴劉 暢
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2013 年 69 巻 1 号 p. 60-70

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抄録
 蛇行河川では,水路軸線に対する流軸線の位相遅れにより,側岸への主流のシフトが発生し,河岸洗掘および流路変形の原因となる.本論文では全層的なシフトと断面内二次流の運動量輸送に起因するシフトを同時に考慮する一次元開水路流モデルを導いている.まず主流シフトの発生機構にもとづき5変数で流速場を表現する試験関数の形式を示し,三次元運動方程式に横断面内重み付き積分を適用して5元連立の一次元微分方程式系を導出している.続いて層流場および乱流場に対するそれぞれの試験関数を具体的に設定し,単湾曲水路および蛇行水路の流れに適用して既存の実験データと比較し良好に一致することを示している.また全層的シフトと二次流によるシフトの寄与度を各ケースについて考察している.
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© 2013 公益社団法人 土木学会
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