土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第61巻
急勾配水路における落差工が流木の橋桁部への集積状況に与える影響に関する基礎実験
宮原 海田中 規夫
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2017 年 73 巻 4 号 p. I_1291-I_1296

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抄録
 近年,橋桁や橋脚等で流木が捕捉されることによる氾濫被害が数多く観測されている.本研究では,伊豆大島豪雨災害での事例を元に,水理模型実験を行い,急勾配河川における落差工が橋桁における流木トラップに与える影響について検討した.加えて,根鉢を考慮したモデルを用いて実験を行うことで,流木の形状による集積率の変化について考察した.その結果,落差工と橋桁の位置関係が流木の集積率を増減させる要因となることを明らかにした.落差工が橋桁の上流側にある場合の流木の集積率は最大で65.5%を示し,投下本数の半数以上が捕捉されるという結果を得た.また根鉢を考慮した実験を行い,根鉢を考慮しない場合と比較して流木の集積率は定常流で最大13.7倍,非定常で最大4.5倍,全体としては1.5倍であった.
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© 2017 公益社団法人 土木学会
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