土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第61巻
川幅と河床勾配が破堤現象に与える影響
島田 友典渡邊 康玄岡部 博一岩崎 理樹中島 康博
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2017 年 73 巻 4 号 p. I_1345-I_1350

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抄録

 近年,堤防決壊が頻発する中,破堤被害軽減技術の構築は重要であるが,それには破堤現象の解明が不可欠である.千代田実験水路を用いた破堤実験により様々な知見を得ているが限られた河道条件である.そこで実験をもとに開発された数値計算モデルを用いて,川幅と河床勾配が破堤現象に与える影響について検討を行った.河床が急勾配では川幅の広狭によらず縦断方向に破堤拡幅が進行すること,河床勾配が緩くなるにつれ落掘の発達が顕著になり川幅が広くなると氾濫流況は正面越流に近くなることなど,河道特性を4つのカテゴリーに分類し破堤現象の相違を明らかにし,効果的な減災工法の考え方を示した.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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