土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第61巻
準三次元洪水流解析モデルを用いた浮子観測流量の高精度化手法の構築
赤穗 良輔前野 詩朗吉田 圭介
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2017 年 73 巻 4 号 p. I_517-I_522

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抄録

 河道湾曲部など洪水流が偏流する場所における浮子観測は,流量計算に用いる測線を横断面形状に応じて配置しない場合,測線と浮子の軌跡にずれが生じるため,観測流量の精度が低下する可能性がある.本研究では,準三次元洪水流解析に基づく浮子の軌跡の再現計算を行い,測線を修正することで浮子観測流量を高精度化する新たな手法を構築した.さらに,三川合流部の下流に位置する江の川水系尾関山観測所の浮子観測に本手法を適用し,流量の再現性を検証した.その結果,修正した測線を用いて実際の観測流量を算出することで,洪水の上昇期,ピーク期,減衰期の各時刻で,精度が向上することが示唆された.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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