2017 年 73 巻 4 号 p. I_865-I_870
兵庫県を流れる加古川では, 加古川大堰の上流区間において, 堰の湛水と左支川美嚢川の合流,及び上流河道の弯曲の影響により, 合流部での右岸砂州の肥大化や澪筋の左岸への偏向・固定化, 水面利用域の浅水化が進行している.本研究では,美嚢川合流部周辺の河川地形とその形成要因に関して,現地河道を模した合流模型実験水路を用いて移動床実験を行い,合流部での流れと河床形状を支配する要因を明らかにするとともに,砂州の制御の為に設置された水制工の水理機能とその効果について,移動床模型実験により考察した. また,2次元流れの公開数値解析ソフトNays2DHを用いて実験の再現計算を行い, 実験結果の検証とその適用性の検討を行った.